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著者:ロダーリ
価格:¥ 560
『つっこみは不在』
あたり前のように、あたり前でないことが起こる。
つっこみ不在の喜劇性。それがこの物語たちのおもしろいと思ったところだ。
「なんでそんなに力が強いのか」という質問にたいして、
「重荷を背負うことに慣れっこなんです。大家族の生計がすべて僕の肩にかかっているのですから」と答える。
そんなユーモアセンスが、これでもかと散りばめられている。
世界遺産も大変なことになっている。
コロッセオは猫によって占拠。ヴェネツイアは水没の危機。
ピサの斜塔は宇宙人によって、持ち運びサイズにまで縮められる。
ユネスコが聞いたら泣きそうだ。
笑いは笑いでも、上質の笑いである。明るい笑いを楽しむには持ってこい。 |